うつ病って何?
うつ病の特徴として、抑うつ気分や興味または喜びの喪失などの抑うつ症状があります。抑うつ症状は、人によってあらわれ方がさまざまで、主にこころの症状と、からだの症状に分けることができます。主な症状について以下に紹介します。
こころの症状
・気分の症状
憂うつ、イライラ、何をしても楽しくない、罪悪感、自責感、
死ぬことを考える(自殺念慮)、など
・思考の症状
思考力・記憶力・判断力の低下、考えがまとまらない、決断できない、など
・意欲の症状
やる気が起きない、おっくう、無気力、興味や関心の低下や喪失、集中困難、など
からだの症状
倦怠感、頭が重い・痛い、不眠、早期覚醒、過眠、食欲不振、性欲減退、など
健康、閾値下うつ、うつ病の状態は連続していると考えられています。うつ病では、こころの症状とからだの症状の種類が多く、症状が強くなっている状態と考えられます。
うつ病の有病率とその影響
日本において、うつ病の生涯有病率は7.2%であることが報告されており(川上, 2007)、うつ病を有するとさまざまな機能障害が生じると考えられいます。うつ病と診断された者と健常者と比較すると、作業量が3倍も減少していることが明らかになっており(Gilmour & Patten, 2007)、日本におけるうつ病の社会的損失は1挑円以上と報告されています(Okumura &Higuchi, 2011)。このように、うつ病のよってさまざまな影響が生じるために、早期発見、早期治療が必要と考えられています。