広島大学 保健管理センター

摂食障害について

摂食障害とは

自分で食事のコントロールが難しくなる病気です。
拒食症(神経性やせ症)や過食症(神経性過食症)などのタイプがあります。一般には、
「過食は自分でコントロールできなくて食べ過ぎてしまうのだろうけど、拒食は自分で食べないようにしているから、コントロール不能というより、コントロールしすぎじゃないの?」
と思われがちですが、実ははじめはダイエットのつもりでコントロールする中で、体重が減るのがおもしろく、それにとらわれてしまい、健康を害する恐れが出ても食べる量を極端に減らしたり、少しでも食べたら「だめだ」といらいらする、少しでも体重が増えたら「これではだめだ」と考えるなど、食べる量や体重に自分自身がコントロールされてしまっている状態になります。だから病気といえるのです。

なぜやせたいのでしょうか?

「やせると自信がつく」とよく言われます。多くの人はそう感じています。ただ、やせることに異常にこだわってしまう背景には、元々の自信のなさ、自己評価の低さが関係しています。自信のなさをやせることでなんとか補おうとするあまりに、やせていくことに執着してしまい、客観的に自分が見えなくなってしまうといった状態に陥りかねません。

陥りやすい悪循環

やせることで自信が一時的につくかもしれません。でもそれはかりそめの自信なので、揺らぎやすく、そうなるとさらに自信を補うために「もっとやせなくては」と考えてしまい、きりがない状態になります。身体も栄養が不足し、求めています。脳も求めています。食べたい気持ちを無理に抑え込んで食べずにやせているわけですから。そうなると、ある時過食のスイッチが入ってしまいます。「過食してしまった」「こんな自分はだめなんだ」と落ち込んでしまいます。このような悪循環に陥るとなかなか抜け出せなくなります。

早めになんとか悪循環を断ち切れるよう、相談や受診をしましょう。